イクチオサウルスはイルカのような流線型のフォルムの体を持った魚竜で、数百にも及ぶ完全な骨格が発見されている事から最も広く名の知られた魚竜のひとつであり、かなり研究も進んでいます。
イクチオサウルスの体には大きな背ビレがあり、四肢はヒレ脚となっています。ヒレ脚は前肢と後肢で大きさが異なっており、前肢はかなり大きいのですが後肢は非常に短く小さい。
尾ビレは垂直に立ち上がった半月系で、まるで現在の海に生息しているサメの尾ビレような形状をしており、皮膚は滑らかで口の中には肉食の動物らしい小型の尖った歯が並んでいました。
体は体長2m程度とあまり大きくはなく、同時代の海に生きたとされる
リードシクティスや
リオプレウロドンなどと比較するとかなり小さなものでした。
イクチオサウルスは発達した大きな耳骨を持っていた事から、獲物となる小さな海生生物が起こす小さな振動を感知して狩りを行っていたと考えられています。
また、発見された化石からイクチオサウルスは卵を腹の中で孵化させる卵胎生である事などが分かっています。